=======================================
背反者
=======================================
-----------------------------
背反者とは
-----------------------------
この作品では、PC達の敵として「背反者」という設定を用意している。
もちろんこれは公式の設定ではない。TYPE-MOONの世界観をTRPG的に取り回し良く遊ぶための嘘設定である。
■まずは言い訳。
この作品では、魔術師・異能者・死徒・使い魔・代行者…といったTYPE-MOON世界を彩る個性豊かなキャラクターをPCとして遊ぶことができる。
しかし原作をプレイした方であれば知っての通り、彼らはそうそう同じ場所に集まらないし、まして協力して一つの目的に向かうなんて、ほとんどしそうにない。
そこでこのTRPGでは「歌月十夜」と「メルティ・ブラッド」をモチーフに、PC達にとっての「共通の敵」を用意した。
それが「背反者」である。
■「背反者」とは
誰かに対する強烈な想いを引き金に、日常という光から足を踏み外した者。それが『背反者』である。
歪んだ愛情や強烈な殺意、憎悪、自己破壊願望や吸血衝動に流され、破壊者や殺人鬼に成り果てた者たち。
原作で例えるなら紅赤朱となった秋葉、七夜たる志貴、ワルクェイド、黒桜、英霊エミヤ。
彼らがいかに恐ろしい存在であるか、原作を知る人ならば説明の必要は無いだろう。彼らが発生し、PC達の日常を脅かす存在として立ちはだかる。それが、この作品の描く物語である。
-----------------------------
背反者の作成
-----------------------------
背反者のキャラクターはコンストラクションによって作成する。
クラスとして「背反者」を選択し、通常のキャラクター作成と同様に能力値、特技、クラス修正を獲得すること。
●背反者のキャスティングボード
背反者は、歪んだ愛情や強烈な殺意、憎悪、自己破壊願望や吸血衝動に流され、破壊者や殺人鬼に成り果てた者たちだ。このため背反者のキャスティングボードは、以下のいずれか状態になっていなければならない。
・キャスティングボードの全てのキャラクターにマッドカラーの感情を設定している。
・キャスティングボードのキャラクターのうち、1人でも2個以上のマッドカラーの感情が設定されている。
GMは、シナリオの敵役として背反者を作成するとき、この作業を通じてキャラクターが抱える「心の闇」をデザインするとよい。
●PCが背反者化した場合
シナリオ終了時のキャスティングボードの状態によって、PCが背反者となることがある(フリーキャスティングシステム参照)
背反者となったキャラクターは、以後PCとして使用することはできない。
GMはこのキャラクターを譲り受け(またはプレイヤー自身に演じてもらうことで)、シナリオの敵役として使用してもよい。
この場合、そのキャラクターは新たに背反者のクラスを取得し、以後、他のクラスと同じようにクラスレベルを上げ、背反者の特技を取得できる。既に3つのクラスを持っているキャラクターは、これによって4つのクラスを持つ事になる。
ただし背反者の基本能力値やクラス修正は得られない。
●背反者の生命力、集中力
特にシナリオのラスボスとして登場し、一人で複数のPCと戦う場合、背反者の【生命力】と【集中力】を+[PCの人数×10点]することを推奨する。
-----------------------------
背反者の運用
-----------------------------
背反者をシナリオに登場させるにあたってのルールをまとめる。
・背反者は、見た目の上ではそれと判別できない。
実際にその能力を使用しているところを目撃するのでもない限り、背反者はごく普通の一般人、ないし普通の異能者、魔術師などと区別できない。
・「感情対決」を行う事ができる。
背反者は「感情対決」を行える。
これによってマッドカラーをクリアカラーに変更し、背反者化を解除する事ができる。背反者となったきっかけである感情の暴走を静め、あるいは闇に落ちていた心を救うことで正常な人格を取り戻させることができるというわけだ。シナリオによってはそうした解決方法が求められる事もあるだろう。
「敵ではあっても悪ではない」というのが背反者の重要なコンセプトである。