Eireann the 3rd Editionプレ・ストーリー
『それは、いつかの午後』(後編)
◆サブダンジョン発生
GM:ひゅ―――――…。ドスン! 圭介:「痛たた…。みんな、怪我は無い?」 GM:ダメージは無いから平気。 アッシュ:腰をさすりながら、「ちくしょー。見事にハメられちまったぜ」と立ち上がる。ちなみに、どのぐらい落ちた? GM:さて、ルールには指定は無いけど、這い上がれないぐらい落ちたと思ってくれれば。 晶 :みんなごめんね…。 一輝:いや、晶のせいじゃないよ。晶は僕達の代表でやっただけなんだから。 アッシュ:そうそう。それに、同じトラップでもダメージ入るやつじゃなくて良かったじゃん。結果オーライって事で。 GM:ちなみにこの「陥没」ってイベントは、今みたいに「トリガー」の効果で引かなくても問答無用で発動するイベントだったしね。 圭介:そうなのか。じゃあ引いた人の責任って事で。 アッシュ:誰だよ引いたの。俺か(笑) 晶 :(笑) 一輝:さて、落っこちたはいいけど…この後はどうなるの?登り階段でも探すとか? GM:うん。では説明しましょうか。この「陥没」のように本来の道筋から外れて回り道を余儀なくされるイベントを「サブダンジョン発生イベント」と言いまして、君達はまず、この「サブダンジョン」をクリアして本来のダンジョンに戻らなければなりません。 サブダンジョン発生イベントには他にワープゾーンにハマって全然別の場所に飛ばされちゃうとか、断崖絶壁に行き止まって向こうに渡る方法を探さなきゃならなくなるのとかあるんだけど、今のイベントでは一輝が言うように登り階段を探す事になりますね」 アッシュ:よし。じゃあさっくり判定するか。 GM:ちなみに、サブダンジョンの探索レベルは一律10点ですので。では、ダンジョン探索の判定をどうぞ。 一同:コロコロ…。 アッシュ:2個成功 圭介:3個! 一輝:ごめん1個だ。 晶 :2個成功。 GM:合計で8成功だね。
GM:では、イベントデッキを一枚引いて下さい。 アッシュ:は!(と言って引く)クラブのKだ。さっきからクラブばっかりだな。 GM:おかしいな。ちゃんと切ったんだけど…(切りなおす)クラブのKは、えーっと「分かれ道」のイベントが発生しました。では(イベントデッキからカードを2枚引いて)皆さんの前で、道が二つに分かれています。この2枚のカードから、どちらか一方を選んで下さい。 圭介:分かれ道か…。 アッシュ:どっちがヤバいとか分からない? GM:それを調べるなら「危険感知」の判定をお願いします。難易度は3。これに成功すると、どちらか一方のカードの中身を知る事ができるよ。 一同:ころころ…。 アッシュ:1成功だ。皆は? 圭介:2成功。 晶 :私も2成功…。 一輝:2成功。…GM、E+を3点使って3個振りなおします。(ころころ…)よし、4成功になったよ。 GM:おお。じゃあ、どっちか選んで。カードの中身教えるから。 一輝:(しばしカードとにらめっこして、GMが右手に持っているカードを指す。)よし、こっち。 GM:では(カードを裏返す)こっちはハートのJでした。イベントの内容は「道は続く」で、特に何も起こりません。 圭介:おお、何て無難な。 アッシュ:よし、そっち行こう。 晶 :良かったね〜〜。 GM:ここでは休憩してHPの回復もできますが…特にいいよね。無傷だし。では、また「ダンジョン探索」の判定をお願いします。 アッシュ:これでサブダンジョンはクリアだな。ころころ…2成功! 圭介:1成功だ。別にいいよね? 一輝:何と無駄に3成功。 晶 :1成功(笑) GM:合計7成功だね。じゃあ、君達はサブダンジョンをクリアしました。上への登り階段を見つけて、さっき落っこちた場所まで戻って来たよ。
アッシュ:ふーっ。結構緊張すんなー。 圭介:まだ本来のダンジョンが残ってるけどね。 GM:では探索レベルは残り16から。「ダンジョン探索」の判定をどうぞ。 |
|
◆挑む者たち
GM:…さて、ダンジョンをクリアしたところで、君達の目の前に下水道にしてはちょっと開けた場所が現れます。その天井からはダストシュートの終点とおぼしき管がにょっきり生えてて、その下はゴミの山みたいになってますね。んで、その山の上に何やら岩のように巨大な影がモソモソと蠢いてる。 皆さんお待ちかねの「ロアー・ドラゴン」です。 「ぐるぅぅぅぅ…」と不気味な唸り声を上げてるけど、とりあえず今は動く気配は無さそうです。 アッシュ:もしかして、いびき?(一同爆笑) 一輝:だとしたら、凄い迷惑ないびきだね。 圭介:ホントに寝てるの? GM:君達がいる場所からは背中しか見えないので、寝てるかどうかまでは分かりません。誰か回りこんでみる? アッシュ:…。 一輝:…。 圭介:…。 晶 :…。 GM:誰も行かない? 圭介:いや、普通に怖いし(笑)だって全長10mでしょ? 一輝:なんで街の下水道にこんなのがいるんだろ…(笑) アッシュ:ドラゴンは向こう向いてるんだな?じゃあそっち側に光が行かないようにして、ドラゴンのいる辺りを照らしてみる。その辺に例の杖落ちてない? GM:じゃあ、[風属性]の判定でもしてもらおうかな。 アッシュ:よし。(ころころ…)2成功! 圭介:俺もいい?(ころころ…)3成功だった。 GM:じゃあ、2人とも分かる。どうも例の杖は見える範囲には無いっぽい。ただ、ダストシュートの真下に今ドラゴンが寝そべっているので、もしかしたらその下にあるのかも知れない。 晶 :これは…戦ってどかせるしかないって事? 圭介:しょーがないな。腹をくくろうか。 アッシュ:寝てるんだから「不意打ち」とかできね? GM:挑戦してみる?じゃあ、不意打ちを希望する人は「隠密行動」で判定して下さい。ただし不意打ちができるのは不意打ち判定をした人のみ。しかも判定した人のうち、一番低い成功数が全員の成功数になるから。 一輝:大勢で判定するほど不利って事? GM:そうなるね。でも不意打ちに成功すれば、最初のターンはほぼ一方的に攻撃できる。少人数でも不意打ちをかける利点はあるよ。 アッシュ:「隠密行動」のレベルが高いのは…。 一同:(沈黙) アッシュ:みんな0かい(笑) GM:「ネイチャリング」のコミュニティが結構高いけど、所属してる人いないしね。 圭介:しょうがないね。みんなでやろうか? 一輝:だね。 アッシュ:そうすっか。 GM:じゃあ、全員で「隠密行動」の判定をどうぞ。ロアー・ドラゴンのほうは「危険感知」で対抗判定だ。 一同:(ころころ…) GM:こっちは成功数2ね。 晶・一輝:…1…… アッシュ:お前らこんなとこまで仲良くやってんじゃねー(一同笑) 圭介:そんなこと言ってる暇があるかー! GM:その通り。今まで寝そべっていた巨大なドラゴンが、その鎌首をゆっくりともたげて君達を見ます。なんか安眠を妨害されて、見るからに不機嫌そう。 圭介:「仕方がない。行くぞみんな!」 一同:おー!!
・第1ターン
GM:ではここから戦闘が始まります。 1ターン目のセットアップフェイズから。まずは全員コストロールを行って下さい。 一同:(コロコロ…) GM:こっちも(コロコロ…)ここで発生したコストは、一旦全てコストプールに保管します。 では次にイニシアチブを決定します「タイミング:セットアップ」のアビリティを使う人は、このタイミングで宣言してもいいよ。 アッシュ:特に無し。「シルフィード・ブレス」でも取ってりゃ良かったな。 GM:じゃあ全員、2Dしてその合計をイニシアチブ修正値に加えて下さい。 一同:(コロコロ…) 圭介:僕はアビリティ【ソロ】の効果でイニシアチブ修正値が+2されてるので、合計で12になった。 アッシュ:こっちは10 一輝:僕も10 晶 :11になったよ。 GM:ドラゴンは7だ。ではセットアップフェイズはこれにて終了です。ここで最初のコストロールで発生したコストのうち、「光」属性のコストを全て破棄して下さい。 一輝:2個も出たんだけどな…。ちょっともったいないな。 GM:それが済んだら戦闘開始といきましょう。
第一ターン [1] 圭介(12) [2] 晶(11) [3] アッシュ 一輝(10) [4] ロア・マイナー・ドラゴン(7)
GM:まずは圭介のアクトフェイズね。 圭介:よし!それじゃ僕は女神のかけらの基本技を使ってロアー・ドラゴンを攻撃します。 GM:了解です。では君は、まず「戦闘コスト」を獲得して下さい。3rd Editionでは攻撃の判定(コストロール)をしなくなった代わりに、毎回のアクトフェイズに固定のコストを得る方式に変わりました。これが「戦闘コスト」です。 圭介:僕の戦闘コストはなので、まずこのコストをそのまま獲得します。 圭介のコストプール 現在のコストプール 戦闘コスト 合計 圭介:じゃあ、僕は基本技の発動にを支払い、ついで【ファランクス】の発動にを支払って攻撃します。 基本技の発動コスト支払い 【ファランクス】の発動コスト支払い コストプール残り GM:ドラゴンの防御のアドバンテージは5なので、「6」の君はさらにダメージが+1D点されます。 圭介:ダメージは合計で3D+8点。…(ころころ)21点! GM:ロアー・ドラゴンは、を支払って「爪」を使用して防御のダメージ判定を行います。…(ころころ)12点。防御点と合わせて18点相殺。3点だけ通ったね。 一輝:結構硬そうだね。 晶 :うーん。それじゃあ私は行動を遅らせます。 GM:OK。晶は行動を遅らせたので、イニシアチブが1になりました。次はアッシュと一輝だけど? 一輝:う〜ん…。 アッシュ:とりあえず、俺は相手のコストを削るためにも攻撃しとく。基本技に【エア・ライド】と【アクセルウィンド】を組み合わせて攻撃!ダメージは…あ、しょぼ。16点。 GM/ドラゴン:(ころころ)それなら、防御点込みで全部相殺! 一輝:それじゃあ、続けて攻撃します。僕は基本技に【パワークラッシュ】と【メテオスマッシュ】を組み合わせて…(ころころ)よし!26点! GM/ドラゴン:今のアッシュの攻撃で防御に使う火コストが尽きたので…ここで特殊能力の【守りの牙】を組み合わせて防御します。(ころころ)…13点相殺。防御点も引いて…実ダメージは7点受けました。 さて、それじゃあ今度はロアー・ドラゴンのアクトフェイズだ。こちらも、まずは戦闘コスト水風火を獲得して…。 圭介:来るかな? GM:うん。ロアー・ドラゴンは、どうやら君達を強敵と認識したらしい。その巨体をしならせて、肺一杯に空気を吸い込みます。そして――「叫びのブレス 」を発動します。【テンションドレイン2レベル】と【バブルボブル4レベル】を組み合わせて全体攻撃!【バブルボブル】の効果で皆さんのアドバンテージが−4、防御のダメージが−4点されます。 圭介:きっつー! アッシュ:アドバンテージ−4って事は、一番高い晶でも4になるから…。 GM:全員、こっちの6より下だね?じゃあダメージはこっちに+1Dで…(ころころ)16点と言ってみる。 一同:…(ころころ) 一輝:3点受けた。 晶 :私は6点受けちゃった。ダウンするね(コストプールが空に) アッシュ:くそ、出目が悪いな。こっちもダウンだ。8点食らった。 圭介:4点。 晶 :みんな大丈夫? 一輝:これくらいなら。いざって時は回復頼むよ。 晶 :うん! アッシュ:よっしゃ。倍返しだぜ。 GM:ふふ、そんな甘い事を言ってられるかな?いまの攻撃で実ダメージを受けた人、【テンションドレイン】の効果でテンションゲージが2点減少します。 一輝:そう言えばそうだったね。 GM:んで、その減った分と同じだけ、こっちのテンションゲージが上昇しますね。4人ごとに+2点なんで、合計+8点。 圭介:! …まさか!! GM:その通りー!(嬉)今のでテンションゲージが10点溜まったので、追撃のSクラフト『カオスフレイム』が起動します! 一同:なにー!!(驚) GM:ドラゴンの頭上に突如巻き起こった黒い炎の渦が、爆発するように広がって皆さんを巻き込みます。ダメージ3D、全体攻撃!…(ころころ)13点!防御点のみ有効です。 一輝:僕は晶を【カバーリング】します! GM:OK。じゃあ一輝は2人分ダメージ受けて下さい。 圭介:結構きたね(残りHP13点) アッシュ:やっべー!残りHP1だぜ俺! 晶 :いっちゃん、大丈夫!?(残りHP14点) 一輝:何とかね(残りHP7点) アッシュ:一気にパーティ半壊!? まだ1ターン目だぞ!? 晶 :じゃあ最後に私のアクトフェイズ…は普通に攻撃だけ(ころころ)わ、たくさん6が出た!!ダメージは19点だよ。 GM/ドラゴン:防御のダメージ判定…(ころころ)く、4点食らった。 アッシュ:ドラゴンに素でダメージを与えるとは…。 圭介:あんまり喜んでもいられないけどね。
第二ラウンド [1] アッシュ(12) [2] 一輝(11) [3] 晶 ドラゴン(9) [4] 圭介(8)
圭介:イニシアチブ、ピンゾロった…orz 晶 :【ホーリーライト】と【エンジェルエンプレイス】で…(ころころ)みんなのHPを8点回復します。 アッシュ:一気に畳みかける!防御用の最低限を残して…【ヴァルキリークラフト】【エアライド】【アクセルウィンド】【シャープネス】を組み合わせて攻撃!ダメージは…18点!どうだ! GM/ドラゴン:『ぐるぁぁぁぁぁ!』と、【守りの牙】も使って防御する。3点通った。 一輝:僕はさっきのコンボに【バーストプラーナ】を加えて攻撃します。ダメージは…27点。 GM/ドラゴン:それも(ころころ)【守りの牙】を使って8点抜けてきた。結構順調に食らってきてるかな。 晶 :私は【アーバレスト】【バーストファイア】【レールガン】で攻撃!…(ころころ)ダメージは18点で、抜けた分は2倍だよ!! GM/ドラゴン:同じ組合わせで…(ころころ)4点抜けた。実ダメージは8点ね。 そんじゃこちらの攻撃。ブレス2連発も何だから、今回は爪で攻撃させてもらうね。対象は…圭介にしよう。【ライトニングソード】を組み合わせて2回攻撃。(ころころ…)13点、16点。 圭介:(ころころ…)一発目はダメージだけで相殺。二発目は…また出目悪いなぁ…。2点だけ受けた。 晶 :爪のほうは、もしかしてそんなに怖くない? 一輝:いや。圭介の防御点あってこそだと思うよ。 圭介:(悩みつつ)【ファランクス】【ラッシュ】を組み合わせて攻撃。…16点、18点で! GM/ドラゴン:なんの、それは爪だけで弾く。二発目だけ2点通った。蚊に指されたくらいかな〜。 圭介:やっぱし防御が高い相手に【ラッシュ】は効率悪いな…。
第3ラウンド [1] 圭介(17) [2] アッシュ(16) [3] 晶(11) [4] ドラゴン(9) [5] 一輝(7)
晶 :私はまた、セットアップフェイズに【ホーリーライト】と【エンジェルエンプレイス】を使ってみんなのHPを回復します。…(ころころ)7点回復だよ。 圭介:(悩みつつ)【ファランクス】と【フリージング・シール】を組み合わせて攻撃します。ダメージは20点! GM/ドラゴン:また【守りの牙】を使って防御します。…(ころころ)ふっふっ、ノーダメージ! 圭介:くっ。実ダメが通らないと【フリージング・シール】の効果が発揮されない。 GM:絶望してるところ申し訳ないが、ドラゴンの頭上に再び黒い炎が渦巻きます。 晶 :うそ!速いよ!? 一輝:テンションゲージは? GM:【守りの牙】で地味に稼いでた。という訳で、2回目のSクラフト『カオスフレイム』発動!(ころころ…)全員に11点ダメージと言ってみる。 圭介:まだまだ(残りHP19点) アッシュ:再びがけっぷち!(残りHP7点) 一輝:晶、カバーリングしなくていい?(残りHP15点) 晶 :まだ大丈夫…だと思う(残りHP12点) アッシュ:やべー!これでもう一発ブレスが来たら、俺逝くかも。 圭介:…いや、大丈夫。アッシュ、防御の事は俺に任せて一発かましてやってくれ! アッシュ:…なんかあるわけね。OKOK。じゃあ俺は使えるだけのアビリティを組み合わせて攻撃だ!【ヴァルキリークラフト】【シャープネス】【エアライド】に【アクセルウィンド】!行くぜ!…(ころころ)ダメージ22点、防御力−2点だ! GM/ドラゴン:それはドラゴンの爪を貫い(ころころ)…た。6点ダメージ。でも、まだまだだ。返す刀でロアー・ドラゴンのアクトフェイズ。ドラゴンが再び大きく大きく息を吸いこむ。さっきと同じコンボで全体攻撃。ダメージは17点! 圭介:ここで俺が【クリスタルシールド】と【ガーディアン】を発動します!!【クリスタルシールド】の効果で、ブレスの対象を俺一人に変更!! 一同:おおーっ!!(驚) 一輝:それがあったから大丈夫っていったんだね! 圭介:そしてダメージ判定…(ころころ)よっし!14点でカウンター! GM:ロアー・ドラゴンのブレスが、立ちはだかった圭介一人の前でかき消えていきます。14点って事は差し引き3点通るけど、当然防御点で消えるね。 圭介:ふぅぅぅ―――(ため息) 晶 :実は結構緊張してたんだ? 圭介:結構(苦笑)「さ、後は頼むよ!」 晶 :「うん!!」私はさっきと同じコンボで攻撃。…20点! GM/ドラゴン:(ころころ)さっきの圭介の捨て身の攻撃でドラゴンも虚をつかれたらしい。ダメージも4点通った。 晶 :でもそれが二倍だから。ちょっとでもダメージを与えていればきっといっちゃんが決めてくれるもん! 一輝:「一気にハードル上がったね(苦笑)」じゃあ僕はまた【メテオスマッシュ】+【パワークラッシュ】で攻撃!…(ころころ)ダメージは…きたきた!32点! GM:ぐ。こっちは爪で防御で…(ころころ)防御点込みで18点止まるけど…14点受ける。ダウンした。(コストプールが空に) 圭介:よし!押してるっ!
第4ラウンド [1] 圭介(14) [2] ドラゴン (12) [3] アッシュ、晶(11) [4] 一輝(7)
晶 :私はセットアップフェイズにもう一度【ホーリーライト】と【エンジェルエンプレイス】を使います。…(ころころ)みんな、HPが7点回復します。 GM:了解です。では、まず圭介のアクトフェイズ。 圭介:じゃあ、また【ファランクス】のみ組み合わせて…(ころころ)20点! GM/ドラゴン:…(ころころ)ぬ。結構もらった。でもまだまだ大丈夫。それじゃドラゴンのアクトフェイズ。ドラゴンは再び胸を膨らまし、叫びのブレスに【バブルボブル】+【テンションドレイン】で攻撃します。 圭介:もう一回【クリスタルシールド】【ガーディアン】で…(ころころ)く、9点止まりだ。防御点込みで15点止まるけど…。 GM:大丈夫。こっちも10点しか出てない。でも充分。今の攻撃でテンションゲージが10点溜まったので、再びSクラフト『カオスフレイム』を起動します。 一輝:大丈夫。今度は僕がみんなを守るよ。その『カオスフレイム』のダメージに対して、Sクラフト『絶対防御』を発動します。 アッシュ:おっしゃー!
―――逆巻く暗黒の炎を、一輝を中心に巻き起こった光の幕が全て打ち消していく。 それが「女神のかけら」の力。 誰かを守ろうとする力が生み出した、奇跡の輝きだった。
GM:切り札の黒炎が打ち消され、ドラゴンはちょっと呆然としてるようです。 アッシュ:いけるな。こりゃ絶対勝てる。まだ俺と晶のSクラフト『リヒトクライス』もあるし。一撃で死ななきゃ大丈夫だ! 晶 :何とかなりそうだね、いっちゃん! 一輝:いや、圭介の【クリスタルシールド】のお陰だよ。実際、1ターン目みたいに【テンションドレイン】でゲージ吸われた直後にSクラフト撃たれたら、こっちはSクラフトでカウンターできないんだからね。 圭介:…喜ぶのは、コイツ倒してからにしようぜ(笑)
巨大な魔物を前に、能力者たちは各々の武器を握り直し――― |
|
◆終章
GM:さて、それじゃあエンディングといきましょうか。 アッシュ:俺は取り戻した杖を源じぃに返して一件落着。 GM/源じぃ:源じぃは戻ってきた杖を品定めして満足そうに笑います。「ご苦労じゃったな、アッシュ。聞けばワシが留守の間に書庫を漁ったそうじゃが、どうだ?竜退治は面白かったか?」 アッシュ:「ぐ―――」お見通しかよ。つーか小春のヤツ、結局隠し切れなかったのか。 GM/源じぃ:「いやいや。小春は頑として何も話さんかったよ。じゃがこの屋敷の中でワシに隠し事ができると思わん事じゃ。今こうしている間もホレ、天井からワシの腹心が―――」 アッシュ:「えっ?(上を見る)」 GM/源じぃ:「冗談じゃ」 アッシュ:くっ…。源じぃには敵わないな。 GM/源じぃ:源じぃはかっかっと陽気に笑ったあと、改めて君を見ます。「…もし御主が一人で竜に挑むようなら腕ずくでも止めねばと思っておったのじゃがな。良い仲間を持ったな」 アッシュ:「別に…。俺だって命が惜しいだけだよ」 GM/源じぃ:「そうか。ならばこれからも、くれぐれも惜しむが良いぞ。御主の命を惜しんでおるのは、御主一人ではないのだからな。―――のう、小春」 アッシュ:「源じぃ、いくら俺でも2回も同じ手に―――」 GM:いや、襖の向こうでどがしゃが、ばーん!と盛大に何かを引っくり返した音がするから。 アッシュ:「……」 GM:源じぃは、またかっかっと上機嫌に笑います。
―――さて諸君、準備はいいかい?
GM:では、あとのエンディングは全て一輝がまとめてくれます。 晶 :何するの?いっちゃん。 一輝:うん、実は…(ごにょごにょ) 晶 :え―――――っ!?(喜) 圭介:?? GM:では、時間は飛んでこの事件から二ヶ月ほどあとの話です。圭介とアッシュ宛てに、一通の手紙が届きますよ。 アッシュ:手紙? 一輝:そう。差出人は僕。手紙の内容は、僕たちがオープニングで行った喫茶店の場所に、新しい喫茶店が出来るっていう話です。 アッシュ:ふーん?ま、そんじゃ行ってみっか。圭介は学校は大丈夫か? 圭介:まぁ、何とかするよ(笑) GM:それじゃあ君達が例の喫茶店に行くと…。 一輝:例のマスターの代わりに、僕がエプロンつけて料理を出しているよ。「圭介、アッシュ!連絡くれれば迎えにいったのに」 アッシュ:… 圭介:… 晶 :あ、私も手伝ってますよ。「いらっしゃい!二人とも座って座って(席を勧める)」 圭介:僕は入口で固まってます。「…えっと、これは?」 アッシュ:「一輝、もしかしてここの喫茶店引き継いだのか?」これかー、さっきの悪巧み!(笑) 一輝:「ま、そういうこと(笑)」 GM:そうすると2人に続いてもう1人、喫茶店に入ってくる人が居ます。「おめでとう一輝クン。これであなたも一国一城の主ってわけね〜」 晶 :む、いっちゃんの影に隠れる(一同苦笑) 一輝:「あ、先生。いらっしゃい」 GM/一片:「新装開店おめでとう」一片は花束とかを手渡します。「でも…本当にこれで良かったの?」 一輝:「はい。正直、まだ自分に何ができるかは分からないですけど、でも思いついちゃったから。こうやって一つの場所を守りながら「日常」を積み上げていく事が、僕なりに誰かを守るって事なんじゃないかって。だから今は、その気持ちを大切にしたいんですよ」 GM/一片:「そっか」一片は満足そうに、だけどちょっと寂しそうに目を細めます。何と言うか…雛の巣立ちを見守る親鳥の気持ちってやつだね。 アッシュ:大きくなったね、一輝。 圭介:お前が言うのか。(笑) GM:とかやってると、また入口の鈴が鳴るよ。(カララン)「…ここじゃな。新装開店の喫茶店というのは」 アッシュ:その特徴的な口調は!もしかして千早か!? GM:「あれ。アッシュじゃないの。ちょっと、何でアンタがここに居るわけ?」 圭介:ナ、ナナセ…(苦笑) アッシュ:ガ――――――――ン!!(笑) 一輝:この分だと、既にその辺のテーブルに陰陽師見習いとか眼鏡の委員長とかも座ってそうだね(笑) GM:むしろナナセが連れて来てますみたいな(笑)「ホラ静馬、こっちこっち」とか言って。 晶 :「…いっちゃん、いっちゃん」私はいっちゃんの袖を引っ張って、こっそり耳打ちします。 一輝:「うん?」 晶 :「これから、楽しくなりそうだねっ(笑)」 一輝:「そうだね。…晶、これからもよろしくね」 晶 :「うんっ!」
それは、一つの始まりの終わり。 誰もが笑顔でいられる場所がそこにあり、それを護る事を選んだ人たちがそこにいた。 彼らの物語は、またここから始まるのだ。 今ではない未来の何処かで、今と変わらぬ笑顔であるために。
Continue on Eireann the 3rd Edition
|
|